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Peter White
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Peter White インタビュー
Smooth Jazz Guitar という言葉はこの人のためにある、とも言える
Peter White
にインタビューができました.
彼はグラミー賞にもノミネートされ、輝かしい経歴の持ち主です.
彼は、Ken Navarro などと同じく、とてもロマンチックな曲をアコースティックギターで
奏でるギタリストで、
お勧めCD(SmoothJazz)にも、彼のCDと曲の紹介があります.
日時は、2004年2月7日の午後.
場所は、San Francisco から東へ車で30分ほどのところのEmeryvilleにある、
Kimballs East
というライブハウスの近くです.
(写真の本サイトへの掲載、承諾済み.)
Yoshi:
Hello Peter !!
今日はお会いできてとても嬉しいです.
Kimballs East のライブの中日なので、少しは時間もとっていただけそうでしたね.
あなたの音楽にとても興味があるので、今日はワクワクしながら待っていました.
Peter:
Hello Yoshi, Good to see you !!
Kimballs East のライブがあるので近くのホテルに泊まってるんだよ.
ほら、ここから見えるあそこのホテルに泊まってます.なかなか良いところだよ.
Yoshi:
Peter, あなたのCDは1995年ごろからよく聴いてました.
確か "Reflections" あたりからです.あなたを初めて知ったのも、西海岸にある
Smooth Jazz のFM, KTWV や KIFM で耳にしてからです.とても親しみやすい
メロディーの曲が多く、すぐに印象に残りました.
"Reflections"には、私がもともと好きだったバート・バカラックの曲
の Walk On By なども入っていて、とても嬉しかったです.
Peter:
そうかい、それは嬉しいね.Smooth Jazz をやりだしたのはぼくの経歴でも
だいぶ後になってからです.1970年代に Al Stewart のバンドマン
としてスタートしていて、今年(2004年)でプロとして29年めになるよ.
Yoshi:
それは、ずいぶん長い経歴ですね.昨年、
あなたの日本のサイト
を作っておられる方と
知り合いになりまして、私が知らなかったようなこともわかってきました.
あなたは日本にもかなりファンの方がいるようですね.
Peter, あなたの曲は、みんなとてもロマンチックで美しい曲が多く、
Ken Navarro と並んでジャズファンだけでなく多くの音楽ファンに支持されている
のでしょう.
ところで最近日本にライブなどで来られたことはありますか?
Peter:
最近日本に来たのは 1994年 Basia のライブで来日した時だね.
それ以降はまだ来てないです.
Peter White のバンドとしても機会があればぜひ行きたいね..
Yoshi:
今までにたくさんのCDをリリースされてきて、この3月に次作のCD
Confidential
を出されるようですね.
昨年 Brian Culbertson に会いまして
ここのインタビューにも彼からの話がありますが、彼からの曲も1曲
フィーチャーされているようですね.
"Confidential" の紹介でもしていただけませんか?
Peter:
"Confidential" は前作の "Glow" を出してから2年経ってるね.
今回は、たくさんの人に協力してもらったんだ.
Mindi Abair (ミンディ・エイベア)のプロデューサのMatthew Hage の
プロデュース曲が2曲入ってるよ.
Mindi Abairの Sax をフィーチャーした曲が、5.Are You Mine で、
この曲のドラムスには、Average White Band のドラムスだった Steve Ferrone
が加わってる.
Matthew Hage はギタリストで、
もう一曲の 3.How Does It Feel では彼のギターをフィーチャーし、ぼくのギター演奏と
彼のギター演奏をたくさんオーバーダブしてる.
これがまたクレイジーなんだ(笑)
ギターを6回オーバーダブしているので、どうなることかと思ったけど...
Yoshi:
それはまた、面白そうですね.
Peter, あなたのアコースティックギターは、とてもきれいなハーモニーをしていて、
以前、知り合いでバイオリンを弾いている人にあなたの曲をいくつか聴いてもらった
ことがあるんです.
そのとき、「..しかし、きれいなギターだなあ.とても正確で良い音程してるね..」
と言われたことがあります.
それでギターを何回もオーバーダブしても音やハーモニーが崩れて
きたなくなったりしないのですね.
Peter:
アコースティックギターのオーバーダブは今回が初めてじゃないんだよ.
以前のCD "Caravan of Dream" の 8.Cafe Mystique
で Marc Antoine のギターをフィーチャーして、今回と似たようなことをしているよ.
あの時も面白かった..でも、やりすぎても良くないし..
Yoshi:
そうでしたか.それじゃ、もう一度その曲聴き直してみます.でも、レコーディング
でオーバーダブをやりすぎるとライブ時、ライブ演奏できなくなって困りませんか?
Peter:
ライブで打ち込み曲やオーバーダブの曲を演奏するときは、カラオケを用意して
MDに録音してそれを使ってます.今のところそれしか方法がないからね.
Yoshi:
Ken Navarro に会った時も同じ質問したのですが、
Peter, あなたのいくつかの曲のメロディーラインは、日本語の歌詞を付けて
歌にして歌っても良いような、日本人でも親しみやすく覚えやすいメロの曲が
あるんです.やはり、Al Stewart など、ボーカルサポートをされてきたから
なんでしょうか?
Peter:
そいつは面白いな.
でも日本語は知らないし意識したことはもちろんありませんね.
Yoshi:
確かにそうです.日本語喋れないと出来ないですからね(笑)
でも、あなたの曲の音符を追いかけてみるとそう思いたくなる曲がいくつか
ありますよ.特に、CD "Perfect Moment" や "Caravan of Dream" の中の曲です.
日本の歌手に歌ってもらったら日本でヒットするかもしれません.
Peter:
日本語の歌詞をつけて、日本でリリースする話はとても面白いね.
そんな話があればいつでも協力するよ.
ぼくのCDは今はソニーミュージックから日本版としても出てるはずなので、
面白い企画があったらぜひやってみたいね.
日本で出してくれるのだから、アメリカで出してるオリジナルと同じものじゃなく、
別テイクで録り直したりもしてみたいね.ストリングス入りとかもやってみたい..
Yoshi:
そうなんですよ.あなたの日本版をソニーが出してくれているので、
日本中のCDショップの店頭であなたのCDは手に入るのですね.
ストリングスですか..? Peter, あなた、Claus Ogermann ご存じですか?
Peter:
ああ、よく知ってるよ.最近だと Diana Krall のCDのストリングス書いてるし、
昔だと George Benson の Breezin などの作品はあまりに有名だから..
でもストリングス使うとものすごくお金かかるからね.
最近じゃ、よほど予算がつかないと無理だろうな.
Yoshi:
日本での企画は、一度いろいろなところをあたってみます.あなたの日本のサイト
を出している方も、ぜひ来日してほしいとおっしゃってました.
ところで Peter, あなたは、曲作りはどうやってますか?
Peter:
作曲するときはギターは使ってないよ.
作曲は、いつもキーボードを使ってます.
ぼくの場合は、リズムループを流しておいて、ほとんどアドリブで作ってしまうんです.
グルーヴィーなR&Bのリズムなんかいいね.(リズムを口で真似して..)
ギターはやっぱり演奏するためのものだよ.作曲ができたら、あとはギターで
それを演奏するんです.
ギターは演奏するためのものだと思うなあ.
作曲するときはやっぱりキーボードを使う方が便利だからね.
Yoshi:
やっぱりキーボードで曲作りするんですね.
ところであなたのCDのいくつかの曲で、ギターで微妙にピッチを変えて
演奏していると思えるような曲があるんですが、音程か何か意識しているような
ことありますか? たとえば純正律などに興味を持っておられるとか?
Peter:
純正律は意識したことないし、使ったこともないです.
純正律のことはぼくも良く知ってる.ずっと古い時代の音楽には使われてた
ことがあるけど、ジャズは平均律が出来て、そのおかげで発展してきた音楽だから.
確かに純正律は面白いけど、平均律が出て来て自由に12の音
が使えて転調できるほうがメリットがあると思うなあ.
Yoshi:
ぼくもひょっとして純正律に興味のある人かな..とも思ってましたが、
やはり、作曲にキーボードを使ってるということで、本当にジャズの人なのだなと
思いました.平均律でもジャズのハーモニーで演奏するとなぜか不思議、
きれいなハーモニーになるんですよね.
最後に、日本のファンの方に、何かメッセージをよろしく..
Peter:
日本のファンのみなさん.これからもぜひ応援してください.
日本のライブツアーも、ぜひ行きたいです.
新しいCD "Confidential" が3月に出ますので、みなさんお買い求め下さい.
ソニーミュージックさん、
Confidential の日本リリースもぜひよろしくお願いします.
Yoshi が言ってるような面白い企画もあったらぜひ持ってきてください.
Yoshi:
今日は、どうもありがとうございました.
今晩のライブ、楽しみにしてます.
ところで、Kimballs East のライブは写真撮影してもよいのですか?
有名な人だと、撮影禁止のことが多いので..
Peter:
今日のライブに来てくれるんだね.ありがとう.
写真はどうぞ撮ってください.
ライブハウスの人がダメだと言っても、私がOKしますから...
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