Contemporary Jazz, Smooth Jazz
インタビュー
HOME
>
インタビュー
>
Peter White (Playin' Favorites)
[←前の記事]
|
[次の記事→]
Peter White インタビュー(Playin' Favorites)
Peter White
の新作CD(Playin' Favorites)がリリースされましたので、
2004年2月に続いてインタビューをお願いしました.
今回は7月15日にシカゴで、Guitar and Saxes のライブに彼が出演するので
シカゴでインタビューを考えていましたが、筆者の利用している航空会社のフライト
が連休前ということで満席で、後日ロサンゼルスでお会いすることにしました.
ロサンゼルスなら、Peter の自宅がある場所で、いつも筆者と一緒にやっている
ジャズハープの Lori Andrews がいるので、Peter へ Lori の紹介も兼ねて
みんなでお会いすることにしました.
日時は、2006年7月24日の午後.
場所は Peter の自宅近く Burbank Blvd. の
Robin Hood British Pub. です.
[Charlotte] [PeterWhite] [Lori] [Bart]
(写真の本サイトへの掲載、承諾済み.)
Yoshi:
Hi Peter, 今日はお会いするのに時間を空けていただいてありがとう.
2004年2月、前のCD(Confidential)のリリースの時もありがとうございました.
Peter:
みなさんこんにちは、昨日から3日間、LA のラジオ局 Wave947 の DJをやっていて、
これまでスタジオにいました、遅れてすみません.
今日は、家内の Robin と娘の Charlotte も一緒です.よろしく.
Yoshi:
今日は、たくさんの人が集まってとても楽しいです.
こちらは、ジャズハープ奏者の Lori Andrews とご主人でベース奏者の Bart です.
Peter, あなたのヒット作のCD(Caravan of Dreams)にはハープが使われている曲がいくつか
ありましたよね.Lori は、このLAでジャズハープのバンドを持つ傍ら、
Luther Vadross や Mary Mary などのレコーディングにも参加していて、あなたのCD
と同じ SONY MUSIC なんですね.ですから、もしご興味あれば将来、Loriとのコラボ
も可能なのではと思い、今日は私のインタビューとともに彼らの紹介もできればと
思っています.
Peter:
Caravan of Dreams のハープは、全部サンプリング音源なんですよ.
生のハープは使ってません.
Yoshi:
そうだったんですか.同じLAにハープ奏者がいるので、次回はぜひ彼女に声をかけて
やって下さいよ.昨日は、Bart が夕方スタジオでレコーディングがあったんですが、
そのスタジオオーナがあなたをよく知っていて、明日は Peter White が来るよ
といってました.奇遇です.
今日は、新作CD Playin' Favorites について、いろいろお聞きしたいと思ってます.
あなたのファンクラブのJoan から、このCDの、あなたのノートをいただいてますが、
ここに書いてないことをいろいろお聞かせ下さい.
Peter:
このCDのプロジェクトは、今から1年以上前からとりあえず始めたんです.
昔の録音で、1994年に出したCD Reflections の時の(未使用曲など)
録音テープなどが残っていないか探すことから始めました.
でもテープが見つからなかったのと、見つかってもうまく再生できなかったりして、
結局、このCD Playin' Favorites の曲はアレンジからもう一度やり直したんです.
今回、全曲アレンジと録音しなおしをしてます.
録音は、Apple G4 Mac でソフトは、ProTools です.Mac には、M-Box を
インターフェイスとして接続してます.
最初は、全部自分一人で録音までやってたんですが、Jazz Attack などライブツアー
で忙しくなり、私のマネージャが、この仕事のペースじゃこのCDの全曲録音が
いつまでたっても終わらないと、たまりかねてプロデューサのPaul Brownに頼んで
いろいろな人に仕事をアサインして、なんとかこの6月リリースに間に合ったんです(笑) .
Yoshi:
そうですか.始めから Paul Brownプロデュースじゃなかったんですね.
Peter:
そう.最初はみんな私一人で自宅でやってた.(笑)
Richard Elliot フィーチャの "You Are Everything" と、
Rick Braun フィーチャの "One on One" の2曲は、それぞれ
Jazz Attack のライブツアー中、ライブ終了後の空になったステージを利用して、
マイクロフォンを私の Mac のM-box に大慌てで繋いで ProTools で
Richard Elliot や Rick Braun のトラックをオーバーダブしたんです.
それ以外は、全部私の自宅スタジオ録音です.
Yoshi:
一昔前では考えられなかった、音楽制作方法ですね.昔だと、そういうティクは
デモ用とか、限られた用途にしか使われませんでしたけど、今は、それがそのまま
CD製品にできてしまう時代ですから.
フロリダのWest Palm Beach のライブ会場とのことですが、今回のCDジャケット写真、
ずいぶんきれいですが、どこで写真撮影されましたか?
Peter:
Key West です.あのジャケットの中の写真はフロントジャケット以外全部 Key West
で撮影してます.フロントジャケット写真は、自宅スタジオの前です.
Yoshi:
Key West でしたか.私は一回、家族を連れて行ったことがあります.きれいな所です.
CDの裏の写真はスクリーンセーバにできるのではと思ってしまいました.
ところで、今回のCDにはバート・バカラックの曲やディオンヌ・ワーウィック
の Deja Vu などが含まれていて、他の曲のアレンジといい、私の趣味と完全にマッチ
していたのはびっくりしました.いくつかの曲は、バカラック風のアレンジがされていますが、
以前のCD Reflections にもWalk On By などバカラックナンバーが含まれていて、
以前から、このCDに限らずあなたの曲を聞いていると、この人バカラックの影響をかなり
受けていると思わせるフレージングをあちこちで見つけられるのですが、
バート・バカラックに特別何かご興味ありますか?
Peter:
ええ、もちろんです.私、バカラックナンバーは大好きなんです.面白いですね.
バカラックの曲はメロディーラインが、時々とんでもない音程でジャンプしますよね.
あれ、面白いんですよ.(笑)
(口まねで、I Say A Little Prayer を歌い出す...)
なんというか、「裏切られる」楽しみがあります.(笑)
Yoshi, あなたバカラックファンなんだったら、私(Peter)より Dave Koz に聞いてみると良いよ.
Dave は、バートバカラックをよく知っているずです.
Yoshi:
ああ、やっぱり私が思っていた通りでした.あなたの曲をいろいろコピーしてみて
私も気が付いたんです.
それはやっぱり、以前 Al Stewart と仕事をしていたことと関係ありますか?
Peter:
全く関係ありません.
Yoshi:
ということは90年以降、あなたが Smooth Jazz としてCDをリリースしはじめ
てから、ということですね.
前回のインタビューの時も似たような質問しましたけど、Peter, あなたの一連の
曲は、とてもメロディーラインがきれいで歌物にできるような曲がたくさんあり、
特に Caravan of Dreams のCDは20万枚も売れて、これは、ジャズではなく
普通のポップスのCDでも最近はなかなか売れない枚数ですが、
洗練された曲作りをしようとすると、普通のポップスの曲でもジャズ(最近ではR&Bなど)
のリズムやハーモニーを使って作曲することになり、バカラックの一連の曲は
そういう方法で作られてますよね.
Peter:
そうです.私は、自分で気に入った音楽を作っているだけで、他のジャンルの音楽
に、ああこれは面白そうだ、と思ったリズムパターンなどがあったら使わせて
もらったり、ジャズはいつでも「ハイブリッド」なんです.
こっちは、音楽ジャンルがどうの..とか意識してるわけじゃないのに、
バカラックの曲のように、フレージングやハーモニー(コード)に凝った曲を
CDとして出すとラジオDJ達は、これはジャズの曲(?)と思って、
勝手に Smooth Jazz という名前で呼び始めたんです.
音楽ジャンル名に Jazz が付いているので、他のいわゆるトラディショナルな
ジャズの人たちから、Smooth Jazz はJazz じゃない..なんて言われている
のはそのためです.
Yoshi:
そうですよね.私も90年代の始めにアメリカでFMラジオから流れている曲が、
以前70年代ごろに日本でも聞かれたような曲調で、ラジオのDJが Smooth Jazz
と言っていたのでわかったのです.
日本では70年代前半ごろまでは、バカラックのような曲がラジオでもたくさん
聞かれたのですよ.それで私は音楽に興味持って作曲とか習ったのですが、
その後、70年代後半から80年代にかけてカラオケが流行り出したり、80年代中期
から日本はバブルに入って、いわゆるディスコでダンス系音楽が流行りだし、それが
90年代にR&Bブームに移行したりしたのですが、60年代70年代のバカラック
の曲などは能力ある歌手のために作詞と作曲・歌が分業で、音楽ファンにとって
聞いて楽しむ音楽を提供していたはずなんですが、その後はカラオケで
素人が歌ってマネできたり、アマチュアバンドがコピーしたりすることを意識して
音楽が作られるようになり、だんだんレベルの低いものばかりになっていったんです.
これはアメリカでも似たような状況たったはずです.
Smooth Jazz ミュージシャンはそれがいやだったので、
自分で好きな音楽をやりだして、90年代後半には、それらが逆に他のジャンルより
売り上げが伸びることになってしまったのですね.
そういう意味で、今の日本には洗練された音楽を作れる作曲家がほとんどいなくなって
しまった.反面、私たちと同じ世代を親に持つ子供の層が今出てきてるんですが、
昔と違って、親がミュージシャンで70年代にアメリカのポップスで育って英語
もアメリカのネイティブな発音が問題なくできるような日本人も出てきています.
そういう人たちは、欧米でも十分音楽活動できるんですよ.
ですから、これからは日米のコラボレーションで音楽制作がどんどん進んでいく
時代に入っていくのでしょう.
今回の、Playin' Favorites はPeterの今後のそういった可能性を示している作品と
思います.
Peter:
ええ.いつでも話、持ってきて下さい.
Yoshi:
今日は、どうもありがとう.
### (Robin Hood Pub は、Peterの行きつけの店のようで、店の人も Hi Peter
と、顔なじみでした.帰りは、Peter White は、ライトブルーのトヨタ プリウス
で帰っていきました..
こっちは、Lori がいつもライブや録音の時ハープを運んでいるランドクルーザです.
トヨタの奥田さんが見たら大喜びでしょう...)
|